急がず焦らずあまかんでの2週間
私は、奄美大島の奄美観光ホテル、通称あまかんの中にある鯨石庵という日本料理屋さんのホールとして2週間働かせていただきました。はたらく中でいちばん学んだことは、お客様に寄り添うような思いやりのある接客です。鯨石庵に来るお客様は地元のおじいちゃんおばあちゃんで、ほとんどの方が常連さんでした。そのため、いっしゃに働いていた地元のスタッフさんたちは、みなさん顔見知りで、おじいちゃんおばあちゃんがお店に入って来ると、「ああ?〇〇さんこんにちは。今日も暑いですね?。」と、ラフで楽しい会話を常にしていました。お年寄りが多いため歩くのも遅いため、席に案内するときはゆっくりいっしょに歩いてあげるなど様々な気遣いをしていて、本当の意味で接客、お客様に寄り添って接していました。そのような接客の学びが私の中でいちばん大きく、実際に自分にも身につけられました。
私が奄美大島で暮らしてみていちばんか感じたのは、時間の流れがとてもゆったりしているということでした。働いている時もそうでしたが、現地のスタッフさんの働き方もゆったりしていて、お客さんも食事はゆっくりしていました。また、車もゆっくり走り、信号もどことなくゆっくりと、赤から青へ切り替わるように感じました。そのような急がず焦らずというところが、奄美大島のいいところなのではないかなと思いました。また、道を歩いていると、おじいちゃんやおばあちゃんが私に話しかけてくれたり、居酒屋に行ったら知らない人もみんなでカラオケを歌ったり、とてもフレンドリーで温かく、島のみんなが家族というような雰囲気が常に漂っているところもこのこの島の特徴だと感じました。
奄美大島での2週間の生活を終えて東京に帰った時、いろいろなものがせかせかしていると感じました。それが東京であり、良さであるとも思いましたが、島での2週間はほのぼのとしていてゆったり焦らないという心が、島中にじんわり伝わっていたあの感じが、とても恋しく感じました。休日には海へ行って家族で泳いだり、日光浴したり、そんな生活が当たり前の奄美大島での生活は、東京の人からすると本当に恵まれていて素敵なことだと感じるのではないでしょうか。島おこしという程で私は行きましたが、この島が観光化され、せかせかとしてしまうのは少し寂しいなあと、矛盾した気持ちが湧いた2週間でした。笑