ヨロン島という島に惹かれた
私は観光協会について「このようなことをやっているのかな」というイメージはあっても、実際にどのようなことをしているのか分からなかった。今回ヨロン島観光協会を就業先として選んだのは、イメージではなく実体験に基づき仕事内容を語れることに魅力を感じたからである。
具体的に私が行ったことは、インスタグラムでの写真投稿やポスターの作成、ヨロンマラソンで使用する木材のペンキ塗り、島の特産物である島バナナを使用した商品開発のお手伝いなど多岐にわたる。様々な仕事を体験することで、自分自身何が得意で何が不得意か、見つめ直すきっかけになったと思う。0から1を作り上げることは難しいな~と感じたり、苦手だと思っていた単純作業が実際にやってみると意外に楽しかったり、、新たな気付きになった。どの作業にも共通していえるのは、誰かと話したり、アドバイスをもらいながら行う作業は楽しいということである。様々な働き方があり何を重視するかは人それぞれだと思うが、私自身人と関わりながら仕事をしたい!と強く感じるようになった。
私はこの2週間、観光協会の方からヨロン島の観光についてたくさんのことを教わった。歴史や現状、課題について座学だけでなく、色々な場所を周りながら実践的に学んだ。私自身大学で沖縄の観光業について勉強しているため、ヨロンの観光と比較できる部分が多くあり、興味深いと感じた。その地域に住んでいる方の観光に対する考えであったり、昔と今の比較など貴重なお話を聞くことができ、とてもいい経験になったと思う。
今までは観光協会といえば観光客が相手だと思い込んでいたが、ツアープランを考えるために旅行会社を相手にガイドしたり、観光客だけではなく知識を持っている方に対しても説明しなければいけないことを知った。観光協会の方の説明は大変詳しく、質問したことに対して分かりやすく答えてくださった。やはり観光系の仕事に就くには知識量の多さが求められ、その島・地域について勉強すること、知り続けることが大切であると気付かされた。
私はこの2週間、島生活を思う存分満喫した。透き通った海や満天の星空、夕日など美しい自然を堪能し、美味しい島料理を味わい、地元の方とふれ合い、、。何もしない日はないくらい毎日外に出て、島の魅力にふれた。
特にヨロン島の伝統文化である「与論献奉」を体験したことは、私にとって良い経験になったと思う。与論献奉は昔から受け継がれているが、その内容は少しずつ変化しているらしい。観光資源である与論献奉の何を受け継ぎ、守り続けていくか。これからどのような形で継承されていくか、大変興味深いと感じる。
与論献奉をすることで大人数でも全員の話を聞くことができ、初対面の方とも仲良くなることが出来た。この2週間、誘われたら行く精神で多くの集まりに参加したが、ほんとにたくさんの人との出会いがあった。地域住民の方々だけでなく移住者の方々とも話す機会があり、自分自身の考えや価値観が大きく変わるきっかけになったし、ヨロン島って素敵だな~と改めて気付かされた。また、島で生活している方々のカッコいい生き方に憧れを抱いた。この2週間島に住む方々と積極的に話し島独自の文化にふれたことは、ヨロン島を深く知ることに繋がったのではないかと思う。
小さな島だからこそ、人との距離が近く素敵な出会いがたくさんあった。島出身の大学生の方々、1人旅でヨロンに来ていた韓国の方、島キャンのOB の方、旅行で来ていたけど近いうちにヨロン移住を考えている方、同じ大学の先輩など、、。役場の方やNPOで活躍されている方々ともお話する機会があった。それぞれ全く違う人生を歩んでいるからこそ相手に興味をもったし、話を聞いていて面白いなと感じた。ヨロンで出会えたことがまずすごいことだし、これからもこの縁を大切にしていきたいと強く思う。
そして、他の島キャンのメンバーと仲良くなれたことが私にとって1番嬉しかった。小さい島だからこそ、働いている場所も宿も近い。もっと大きな島だったら簡単に会える距離にいないと思う。ほぼ毎日一緒に過ごし、楽しいことをしたり、時には深い話をしたり。わざわざ島にインターンに来たメンバーなので考えも似ている部分があり、他のメンバーの意見に共感、賛成できた。性格が全く違う4人だったが、この2週間でぎゅっと距離が縮まった気がする。BBQや花火をしたり、海で泳いだり、星空を見に行ったり、、全部素敵な思い出だ。みんなで観た景色絶対に忘れないからね。また、何年後かにヨロン島で再会したいな。
ヨロン島は小さい島でコンビニもないし、商業施設もない。だけど島での生活を終えてこんなに時間に追われずのんびり過ごせて、ありのままの姿でいられて、人にも自然にも恵まれて、、こんなに魅力ある島はないと感じた。ヨロン島という島に惹かれ、また帰ってきたいと思える場所に出会えて、私は幸せ者だと思う。
この2週間の経験が私の人生を大きく変える分岐点になるだろう。