島キャン実施レポート

フェリーを降りると島世界であった。

2019年夏 徳之島
伊仙町役場
8/16〜8/28
ビジネスブレイクスルー大学/経営学部  江尻和貴
島が教えてくれたこと
未来創生課での日々
私の指定席から撮った一枚。
私は今回、伊仙町役場の未来創生課にお世話になりました。未来創生課では伊仙町のPR活動やふるさと納税の管理などが主な仕事の部署です。私は地域創生に興味があり、出発前から現場で学べる場所での就業を希望していました。結果的に最高の就業先だったと感じています。
 
これまで全く知らなかった島の生活や未来を垣間見ることができたと思います。朝のミーティングではキレイゴトでは済まされない現場ならではの熱量や視点を学ぶことができました。また、島のことをもっと知りたいと思い実行された、島の人へのインタビューからは、行政とはまた違った視点からの意見を聞く機会を持つことができました。どちらにも共通していたのは、「徳之島を良くしたい」という想いです。しかし、視点の違いからここまで意見が違うものに変わるのかという驚きがありました。
 
未来創生課には日々様々な方が東京近郊から来られてました。大学のゼミから会社の社長、大学教授まで幅広い方と出会うことができました。その方々との出会いはとても刺激的で、一人で島をまわっていても気づくことはできなかったであろう、島に秘められた無限の可能性を知ることができました。
地域の持つポテンシャルの高さは島に足を運んで、出会いから生まれた対話があったからこそ知ることができたと感じています。
 
徳之島で学んだことは今後の社会での生き方を考えるきっかけになりました。
美しさであふれる徳之島
家にお邪魔した際の一枚。
島での毎日は学びに満ちているだけでなく、優しさと美しさも溢れていました。
休日のとある日のこと。道を自転車で走っていると近所のおばあさんに話しかけられます。会話が弾み、私が島のことを知りたがっていることがわかると、おばあさんは「そんじゃ、うちに来な。一緒に島料理でも作りましょ。」と一言。その後、三線を教えてくださったり、オリジナルの紙芝居を披露してくださいました。優しすぎるっ!!あの日、一緒に作った島料理の美味しさは今でも忘れることができません。
 
また、島で生活しているとよく食べ物をいただきます。これは信頼関係で島のコミュニティが形成されている証拠だと感じました。この優しさを前提とした人間関係は島に残された素晴らしい財産だなと感じました。
 
島を語る上で外せないのは、島ならではの手つかずの自然だと思います。島で一番感動した景色は「手が届きそうなほどの満天の星空」です。この表現は小説や映画の中だけのものだと思っていました。しかし、実際に見てみると言葉では表現できない感動が待っていました。これは是非その空間に行って空気感と一緒に感動を感じてほしいなと思うものの1つです。
島での生活で私が気づいたこと
犬田布岬での一枚。
島での生活は日々驚きの連続でした。道で子どもたちとすれ違えば元気な挨拶が聞こえてきます。その日に出会った方の家に招かれ手厚いおもてなしを受けることもあれば、ヤギや牛が草を食みながらのんびりと鳴いている日常があります。時間はゆっくりと流れ、美しくて荘厳な自然が自分のちっぽけな悩みを吹き飛ばしてくれます。「今まで何を焦って、悩んでいたんだろう。」そう考えることができるようになることで気持ちがスッと楽になっていきました。島の人の屈託のない笑顔が心にある黒い絡まりを解いてくれる感じがしました。
 
島に行く前は不安でしたが、今は参加することができて本当に良かったと感じています。大学の講義では学ぶことのできないことが私が過ごした2週間には詰まっています。この2週間は私の今後の人生に必要な1ピースになっていくんだろうなと感じています。ふとした時に島に帰りたくなるような、そんな感覚を覚えた本当に充実した2週間でした。
相棒だった自転車とサトウキビの道。
パンフレットに載っていない洞窟を探検。
島でたくさん目にするハイビスカス。