沖縄より、ハワイより綺麗な海を持つヨロンでの2週間。
マリンサービスなので当然お客さんを相手に仕事をする。お客さんの数は一日多い時で50人以上来た。シュノーケルされる方は一人ひとり足のサイズを聞いてフィンを配布、ライフジャケットやマスクの大きさも異なってくるので、お客さん一人一人にあったものを選ぶ。しかし、当然物の数にも限りがあり、フィンを配り切れなかった方もいた。だが、鬼塚さんには「臨機応変に動くように」と言われた。よって、どのようにすればお客さん一人一人に満足して頂けるかを考えるようにした。例えば、お客さん写真をお願いされた際、海をバックに写真を撮ってあげると、凄く喜んでくださり、SUPをお客さんに教えた時も、楽しんでくださったった。ヨロンに来て初めて遣り甲斐というのを感じることが出来た。自分が好きでやっている仕事に対してはもちろん、そうでない仕事をやっているときでも、必ず遣り甲斐というのは見つけられるはず。特にお客さんを相手に仕事をしているときは、お客さんに対して良いサービスをし、楽しんでいただきつつ、自分も遣り甲斐もって楽しむことが大切だと思った。
自分が大学で所属しているゼミのテーマは「地方創生」である。日々、地域活性化や町おこしについて考えている身であるだけに、今回の島キャンはとても意義あるものになった。与論島も今も少しずつ人口が減少していると聞いた。自分の考えとしては、人口減少を食い止めることをするよりも、島の人が知らない島の良さを前面にPRすることが、地域活性化、島おこしにつながると思う。地域活性化には手段はたくさんあり、誰でもその力の一部になることが出来る。特に若い人だと、SNSに島の綺麗な海を載せ、シェア・拡散するという方法である。これだけでも与論島が世にシェアされているので、そこから「行ってみたい!」もしくは「住んでみたい!」という人を生み出すことが出来る。しかし嬉しいことに、与論島はまた観光ブームになりつつある。しかし、地域活性化においてのゴールは、多くの人が「一時的に島を訪れる」ことではなく、「住み続けてもらう」ことである。もし今後も、大好きな与論島の島おこしに力になれる機会があるならば、是非尽力したい。
2週間お世話になったボスである鬼塚さんには、何かと素直じゃない自分にお叱りをしてくださった。自分は、大人が言う事にも「いや、でも・・・」と言い、素直に受け入れない性格であった。そしてその度に言い訳をしては、どこか中身のない、空っぽなプライドのせいにしていた。しかしそんな中身のない自分のプライドに鬼塚さんは「何のプライド?何か胸張れるもの持ってるの?」とおっしゃり、自分は何も返せなかった。言い訳する割には、できることが少ない自分。いい加減変えたいと思いつつも、変えられずにいた自分に鬼塚さんは説教してくださった。海の仕事の楽しさ、厳しさ、やりがい以外に、社会で生き抜いていく上で大切なことを、こんな自分を一人の人間として見てくださり、鬼塚さんは説教してくださった。最後の送別会の帰り際、既にタクシーが来ているのにも関わらず、最後の最後まで「頑張らなくていいから素直になれ。」と面と向かっておしゃってくださり、思わず涙が止まらなかった。その瞬間、自分は単にヨロンのきれいな海を見に来ただけではなかったのだと改めて思えた。また、鬼塚さん以外にも、ヨロンの暖かい島人にもたくさんのことを教えてくださった。また、仲良くなったお客さんからも激励を受け、島キャンに参加して良かったと心から思った。与論島、また近いうちに必ず来ます。とーとぅがなし!