人と向き合い、自分自身と向き合えた2週間
2週間という短い期間このペンションハウスで働く中でいくつか学んだことがあります。?
?まず【笑顔の重要性】です。もし自分自身がお客様の立場に置かれた際に気になるのは、気持ちのこもった対応をしているかどうかだと思います。?
?お客様に少しでも長くこの場所での楽しい時を過ごして頂きたい、この地をもっと好きになってもらいたい、そのためには自分自身の態度やその場の雰囲気で人の心をつかむ必要があると思います。お客様との何気ない会話や接客対応に常に気を配るよう心がけていました。?人の態度や表情は一緒にいる人とリンクすることが多くあります。だからこそ、自分が笑顔でいることは相手の気持ちをプラスに変える原動力にもなりうることを経験的に学びました。
?次に【責任を持って行動する】ことです。?
?私たちの仕事は早朝から始まります。お客様の朝食を用意したり、お部屋のセットや掃除をしたり、体力と根気のいる仕事も中にはありました。私は就業開始から1週間ほど経ったある日のお部屋のセットでミスをしてしまいました。すぐに気づけたので良かったものの、常に自分自身の行為に責任を持つことが重要であることを身をもって知りました。どんな小さなことでも丁寧に、確実に、責任を持って行うことが周りとの良い信頼関係を築きあげる最善の方法なのだと思いました。?
?そして最後に【人のために活動することは気持ちがいい】ということです。?
?わたしは、目の前にある渡連海岸の清掃活動を業務の空き時間に積極的に取り組みました。?
?短い間お世話になったこの加計呂麻の地や、お世話になった方々、観光にきた人々に少しでも恩返しができるようにと、世界中からこの海岸に流れ着いた様々なゴミを拾いながら、自分自身と向き合った時間は今後の自分を考えていくにあたって、本当に有意義な機会になりました。?
ここ加計呂麻島での暮らしの様子を現地の方との交流を通じてお聴きすることで、今までの自分にはない新たな価値観や地域おこしへの捉え方を知るということが、わたしが今回島キャンに参加した最大の理由でした。?
?2週間という短い間でしたが、島で暮らすおじいちゃんおばあちゃんやIターンで最近移り住んできたという方々など様々な年代の方から赤裸々に加計呂麻やそこでの暮らしについてのお話を貴重な実体験と交えながらお聴きすることが出来ました。?
?新参者のわたしに対して島のディープなお話だけでなくお土産を頂いたりと、本当に優しくて尊敬できる方々ばかりで、いつも家族のように接してくださり、本当に嬉しい限りでした。
?また集落ごとで喋る言葉のイントネーションが微妙に変わったり、集落内にいとこや親戚が多いというお話から、現在においても集落単位で活発に活動しているように感じとりました。?
?この2週間オフ時間を利用して同じ就業先の子と加計呂麻島を1周巡った際にもそれぞれの地区の方にお話を伺ってみましたが、現地に住んでいてもなかなか自分の住んでいる集落外のことは分からないそうです。
2週間という短い期間の中で島のことを自分が満足するまで知ることはできなかったかもしれませんが、確実に自分にとってプラスになる経験ができました。
?この地での活動をこれだけで終えるのは勿体無い、この場所の隠れた魅力をもっと知って発信していきたい、という気持ちが大きくなると共に思い入れが強くなり、大げさかも知れませんが私にとってかけがえのない場所となりました。
?観光という面から加計呂麻島を考えていくにあたり、観光名所になりうる場所が多数存在しているのにそこの良さが活かされきれていない点が挙げられるのではないでしょうか。?
?裏を返せば、大自然がそのままの状態で残っていることでもあり、そのこと自体が島の魅力なのかもしれませんが、最低限の整備は行うべきだと思います。?
?例えば、安脚場にある島の観光名所の一つである展望台は巨大台風の影響で道路が土砂で塞がれていたため車両通行止め状態になっており、復旧にはかなりの時間がかかりそうでした。?
?島の人々が暮らすことには問題は生じないのかもしれませんが、島の外から興味を持って訪れる人々には問題となります。こうした問題に対して両者共にプラスになるような案を考えていくことが必要であると思います。?
?【なにもない】ことが魅力の島とも言われる加計呂麻島ですが、山も海もあり、なにより暖かい人がたくさんいます。その良さを自分自身の中だけに留めるのではなく、自らが発信源となれるよう頑張りたいです。?