島キャン実施レポート

沖永良部島が私に教えてくれたこと

2017年夏 沖永良部島
gusto
2017年8月2日~8月15日
武蔵大学 社会学部  加藤 瀬奈
都会では味わえない非日常を経験して
はたらくって楽しいかも、そう思えました。
いつも笑顔で、仕事を楽しむ

はたらくことの意味ってなんだろう、漠然とした疑問でした。都会にいると、どうしても収入を得ることが第一の目的になってしまいます。お金は生きていくための必要な道具であり、それを得るためには、自分の貴重な時間を繰り返し売って働かなくてはなりません。はたらくことしか生きていくための手段はないのかと行き詰まりを感じたこともあり、島キャンに行くまでは、正直言って、はたらくことに対してマイナスなイメージがありました。しかし、島で就業したことで、はたらくことへの考え方が一変しました。都会と同じ、はたらくを体験しているのに、驚くことにはたらく感覚が全く違いました。島の方が、仕事は自分が楽しまなくてだめだよと言い聞かせてくれたおかげで、最初は楽しむ努力をしていましたが、だんだん自然と楽しめるようになり、はたらくって楽しむものなんだと気づかされました。もちろん、楽しめない時もあるでしょう。だけど、はたらくことが、人生において必要不可欠なものであるならば、楽しんだ者勝ちなんだと思いました。はたらくことの捉え方を少し変えるだけで、こんなにポジティブになれるなんてびっくりです。都会にずっといたら気づけなかったかもしれません。

人を思いやる気持ちが最も大切
地域のお祭りで、島キャン生がダンスを披露し盛り上げました

深く狭くの人間関係って素晴らしいなと思いました。都会は、人があふれるばかりに存在していて、もしかしたら気が合うかもしれない人とすれ違っている可能性も否めません。しかし、島は、在住するほぼすべての人が顔見知りなのではないかってくらい、みんな仲が良くて助け合っています。gustoに就業して、お客さん同士が偶然知り合いであったということが何回もあり驚きました。それを目にするたび、わたしは一人でほっこりしていました。このことを、島の人に話すと、島は小さなコミュニティだから相互の協力性が最も重要なんだよと教えてくれました。ひとりひとりの状況などをみんなが理解することで、地域のお祭りや行事が成立するそうです。私はこのお話を聞いて、どのコミュニティでも思いやりを大切にしていきたいと強く思いました。

島キャンでの収穫は、たくさんの出会い。出会いに感謝!
沖永良部島第1タームのみんな

長いようであっという間だった2週間の就業を終えて、まず心から島キャンに参加して良かったなと感じました。行く前の自分と比べて、今の自分は確実に成長したし、大学生活の忘れられない思い出になったこと間違いないからです。「若者が島に行くことは、誰でもできることじゃないから、勇気をもって一歩踏み出したあなたは立派だよ。あなたの居場所は、ここにあるからいつでも帰ってきなさい。」これは、最終日にお世話になった島の方にいただいた言葉ですが、嬉しすぎて今でも鮮明に覚えています。この言葉で、なにより自分に自信がついたし、こんなにあたたかい第二の故郷ができて、胸がいっぱいです。島キャンの収穫は数えたらきりがないほどたくさんありますが、その中でも、一番大きな収穫は出会いだと思います。最後に、貴重な経験の場を提供してくださった島キャンには感謝してもしきれません。これから、もっと多くの人が島キャンに参加し、私たちと同じような感動を共有して欲しいなと心から願います。